スコアが安定しない、縮まらない、乱れてしまう、なかなか良くならない、という方にスコアアップ・スコアメイクのコツや考え方をお伝えします。初心者の方はもちろん、数年ゴルフ歴のある方にもオススメです。

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スコアのつくりかた 事前準備の重要性
最初に記しておきます。「スコアのつくりかた」というテーマですが、こちらでお伝えする内容は、スイングのレッスンの類ではありません。
もし、「スライスを直したい」「シャンクが止まらない」というお悩みをお持ちの方でしたら、こちらの内容では、お力になれないと思います。
また、「練習場でドライバーが絶好調だから、コースでもブンブン振り回したい」という方や、「アイアンが絶好調だから、全部ピンをデッドに狙いたい!」という方には、首をかしげてしまう内容となっていますので、恐縮ですが、ここでストップされたほうがよいと思います。
こちらでお伝えしていく内容は、スコアをよくするための知識、考え方、取り組み方などのご紹介になります。
時に、ストイックなニュアンスのことや、「そこまでしないといけないの?」と思われることもあるかもしれません。一番の優先順位として「スコアを良くすること」に着目していますので、どうぞご了承ください。
では、『スコアのつくりかた』をスタートします。第1回目のテーマは『事前準備』になります。
ラウンドのスコアを良くするためには、必ずしも完璧なショットが必要というわけではありません。
たしかに、「ドライバーのスライスがとまらない…」「アイアンショットが全部シャンクになってしまう…」という状態では厳しいかもしれません、ある程度のショットの精度は必要になります。
ただ、例えばパープレーというナイスなスコアでラウンドするためには、常にフェアウェイをとらえるストレートな弾道のドライバーショットと、距離感も方向性も正確無比なアイアンショットとパッティングが絶対必要、というわけではありません。
そもそも、プロのトーナメントなどを観てもらうとわかると思いますが、4日間で一桁どころか二桁アンダーのスコアでまわっているときでも、ドライバーがフェアウェイキープ率100%でもなければ、パーオン率が100%でもありません。
ラフにも入れますし、セカンドショットでグリーンを外すこともありますし、時には林に入れたりもします。もちろんバンカーに入るのは当たり前、何回もあります。
つまり、そのような素晴らしいスコアでラウンドしているときでさえも、完璧にイメージ通りのショットをずっと続けているわけではないのです。
練習に練習をかさね、球数をこなし、素振りもして、理想とするドローボールを打てるようなスイングを手に入れるには、なかなか簡単にはいかないかもしれません。
ただ、ここでお伝えするスコアメイクのコツは、一度覚えていただき、実践していけば、実に簡単にスコアに直結しますし、パープレーやアンダーでラウンドする方は、実践されている方も多いと思います。そして、たくさんあるコツを知った後で、それを欠いてはスコアをつくれないことにも気づいてもらえると思います。
まず、最初にお伝えしますのは、『事前のコース情報の準備』です。
『コース情報の準備』スコアメイクには大切、突然崩れる、大叩きがある方は必見
一つの例として、トーナメントプロが、ショットやパットの前に、キャディーさんと一緒にメモのようなものを見ている光景にご記憶があると思います。
あのメモには、そのコースの、そのホールのさまざまな情報のありとあらゆることが記されています。
もちろん、仕事としてゴルフをしているトーナメントプロとは違いますが、情報の質や量はともかくとしても、最低限のコースの情報を事前に知り得ておくことで、実際に現場に行った時にどれだけスコアに影響するかは、トーナメントプロもアマチュアである我々も一緒だと思います。
最近は、ゴルフ場も公式サイトを充実させていて、規模や質の違いはありますが、ホールごとの距離やハンディキャップが記載されているスコアカードは勿論、最新のサービスを備えているところであれば、ドローンで撮影したコースの情報などを掲載してくれているところもあります。
トーナメントプロが使うメモのような細かい情報ではないかもしれませんが、OBの場所やバンカーや池などのハザード、要注意の箇所、グリーンの形状や傾斜など、わかる範囲で把握しておくことで大きくスコアに影響してきます。
ゴルフ場の乗用カートにナビゲーションシステムが搭載されていて、実際にそのホールに行った時に画面で確認することもできます。
前日に公式サイトを確認しておくことと、現場に行った時にそのホールごとにカートの画面で確認することだけでも、結果として、スコアに直結することは間違いありません。
では、その情報が、ショットのイメージやコースマネージメントにどれくらい直結するのか、いくつか
例を挙げて、具体的に説明して行きたいと思います
参考例①
例えば、スタートホール。やや打ち下ろしでストレートな距離が長めのロングホールだとしましょう。ゴルフ場の公式サイトでは、このように記載されています。
「スタートホール、距離が長めのロングホール。ティーショットはフェアウェイが広めなので気持ちよく打てますが、セカンドショットでは要注意。グリーンから100ヤードの地点は、フェアウェイ右サイドが深い谷になっていて、OBもあり。セカンドショットでは、フェアウェイ左サイド狙い、または150ヤード付近へのレイアップ(きざみ)がお勧めです」
さて、実際にそのホールのティーショット。乗用カートのナビに(運悪く)それほど詳しい説明がない場合。
ティーショットが気持ちよくフェアウェイに行き、グリーンまで残り300ヤード。スプーンで打てば、グリーンに届かないまでも、3打目の距離も短く、スタートホールからバーディーが狙えるかもしれない。
ただ、この右サイドが危ないという情報を知っていれば、しっかり左サイドを狙いますし、その谷まで何ヤードかをわかっていれば、無理にスプーンを握らずに、短いクラブでレイアップすることもプランとして考えられます。
もし、この情報を知らずに、スプーンでのショットを選択し、少しミスをして右に出て行ってしまった場合は、谷に入り、スタートホールから大たたき、という悲しい結果になってしまいます。
参考例②
あるショートホールの記載。やや打ち上げで距離が長めのショートホール。ハンディキャップも少なく、明らかに18ホール中でも難しいホールの位置づけ。
公式サイトの記載では
「距離の長いショートホール。やや打ち上げなので大きめに打ちたいが、奥のバンカーは、アゴが高く、グリーンは下りの傾斜が残るため、オーバーは要注意。手前から攻めていくのが安全策」
これを知っていれば、打ち上げとは言えそんなに大きめのクラブを持たず、届けば上出来、グリーン手前でもOK、という攻め方をするでしょう。ただ、この情報を知らなければ
「打ち上げだし、できるだけ大き目の番手で打って、グリーンにのせたい」
と考えるはずです。もし、想定以上にしっかりと距離が出てしまい、転がって奥のバンカーに入ってしまえば、大たたきの可能性大となってしまいます。
参考例③
公式サイトの記載では
「比較的距離の短いミドルホール。左サイドはグリーン奥までOBが続く。ティーショットはフェアウェイ右サイド狙い。ロングヒッターはグリーン手前のバンカーに注意。グリーンは右奥からの傾斜が強いので、要注意。」
距離が短くて、右サイドはセーフのため、ドライバーで思い切って振り回し、あわよくばグリーン近くまで飛ばしたい、と思ってしまうところ。
ただ、知っていれば、バンカーに届かない距離でのティーショットの番手を選択し、ウェッジのフルショットでちょうどよいくらいのところに打っていく、という堅実な攻め方ができます。
また、グリーンの右奥からの傾斜のことも知っているので、無理にピンをデッドに狙わずに確実に左手前へのオンを狙う、ということも合わせてできるでしょう。
パーの可能性も高く、パッティング次第ではバーディーの確率もグッとあがります。
もし知らなければ、ドライバーでナイスショットが打てたとき、運悪く手前のバンカーまで届いてしまう可能性もあり。
ウェッジのハーフショットくらいの、中途半端で一番難しい距離が残り、グリーンにのせるのも危うい…。
クリーンに打とうとして、トップをしてしまった場合はグリーン奥までいってしまい、下りの難しいアプローチが残り…、と大叩きの可能性さえ出てきてしまいます。
簡単な3つの例ではありますが、このようなコースレイアウトの例は、決して珍しいことではありません。
全てのゴルフ場において特殊なケースではなく、戦略的に設計されているコースであれば複数存在するシチュエーションです。
そう考えると、事前にコースレイアウトや要注意情報を調べておくだけでも、ひとホールひとホールの対策、コースマネジメントの質がガラリと変わり、トータルして18ホールのスコアに大きく影響することが、おわかりいただけると思います
トーナメントプロが使うような、大きなメモ帳は必要ありません。
スマートフォンのアプリなどで、何かのメモ機能があれば「〇〇番ホール、〇〇ヤード地点の右危ない」くらいの記載でも、当日の現場で充分確認ができます。自分がわかればよいわけですからね。
ゴルフ場公式サイトのドローン撮影の動画などをみて覚えておくと、ビジュアルでも確認できるので、おそらく現場のティイングエリアに立った時に
「あ、このホールか、グリーン手前の右が危ないホールだ」という印象も分かりますし、もし同伴競技者でご存知でない方がいれば、「いや、事前に調べたんですけど、ここはグリーン手前の右サイドが危ないみたいですよ」といったアドバイスをすることもでき、会話の一つのネタとしても使えるかと思います。
そして、事前準備にはもう一つあります。情報に対する準備とともに、『自分自身の準備』であります。
『朝の練習、準備運動』スタートホール、ラウンド前半のスコアアップのコツ
練習場での練習、打ちっぱなしを思い描いてください。
最初の数球は、まだ体も動かず、打ちながら準備運動を兼ねて、のようなイメージの方も多いと思います。
ただ、10球、20球と打っていくと、感覚も思い出してきて、身体の動きもスムーズになり、やっと前回の練習と同じような球が打てるようになる、ということも多いでしょう。
これは、特に上手い下手とか、センスとかは関係ありません。
実は、ある意味当たり前のことで、どんなスポーツであれ、プロフェッショナルなレベルであるほど、プレーヤーはウォーミングアップに時間をかけます。
それに、ゴルフのスイングは走ったり飛んだり跳ねたりしないのでイメージしづらいかもしれませんが、スイングの時、首筋からつま先まで、全身をつかった動きを必要とします。
何よりも上半身と下半身の捻りによってパワーを生み出しますので、体中の関節や筋肉をできるだけほぐして、最大限動きやすい状態にしてあげないと、最良の状態でスイングすることができないのです。
ここでお伝えしたいのは『事前の練習』の必要性です。そして『準備運動』の重要性です。
朝イチのティーショット、緊張感もあり、ミスの可能性が一番高いシチュエーションではありますが、事前に体を動かしてさえいれば、体の硬さからくるミスの可能性は減り、スタートホールのスコアに直結します。
実は、スタートホールのスコアというのはかなり重要で、緊張感から悪いスコアになる可能性が高いというイメージが強いですが、18分の1には変わりありません。
そして、最初のホールということだけに、このホールのスコア次第で、2番ホール以降のモチベーションが大きく変わってきます。
例えばスタートホールを悪いスコアで上がってしまったとしましょう。
2番ホールのティーグランドに行くまでに、「ああ…、スタートで早速やってしまった…」とネガティブな心境で過ごすことになってしまいます。
スタートホールを無難にこなし、イイ気分で2番ホールを迎えるのと、どちらがその後のプレーに影響するか、言うまでもありません。
リラックスした状態で、2番ホールのティーショットを打つこともでき、大事な2番ホール、そして次の3番ホールのスコアにも直結し、その後のラウンド全体の戦略もだいぶ楽になってきます。
つまり、スタートホールのスコア次第で、これだけ一日のスコアが変わってくるということです。
朝の時間帯は起きて間もないですし、できれば仲間と話をしたり、時間を有効に使いたいところですが、準備運動をしたり、練習場でのウォーミングアップを入念にすることで、一日全体のスコアにこれだけ影響するということを、覚えていただければと思います。

まとめ
雑誌や書籍などでもスコアアップの記事や内容をたくさん見かけます。
その多くが「100を切るための」「90をきるには」というように、ひとつの区切りのよい数値を基準としていますが、本サイトではそのように記していませんし、次回以降も特に記載していきません。
今回のテーマ、コースレイアウトの下調べなどは、よほどのショットメーカーでなければ、70台のスコアでラウンドするには絶対必要だと思います。
ただ、100をきるにも、90をきるにも、より確率を上げることは間違いないと思いますし、ゴルフ歴や目標スコアに制限されることではなく、ベストスコアの更新、平均スコアの向上につながってくれる大事な取り組みだと思います。
後半の内容は、少し体育会系のイメージにとられる方もいるかもしれません。
ただ、冬場のゴルフが特にあてはまりますが、気温が低いと体中が硬くなってしまい、いつも以上の柔軟運動をして挑まないと、ケガをしてしまう可能性さえあります。
最近は乗用カートがあるゴルフ場がほとんどですが、時には谷や斜面にいってしまうこともありますし、状況次第では、ふいに走るときがあったり、足腰に負担をかけることもあります。
スイングのためだけではなく、1日をケガなく楽しく過ごすためにも、朝方の準備運動は大事ですし、ラウンド途中でのちょっとしたストレッチも効果的かと思います。
次回は、第2回『バンカーの考え方』をお伝えする予定です。

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