大人気の『XXIO(ゼクシオ)』シリーズと『XXIO PRIME(ゼクシオプライム)』に次ぐ第3のゼクシオブランド
『XXIO X-eks-(ゼクシオエックス)』
そして、かつての名器といわれる『XXIO FORGED(ゼクシオフォージド)』。
新たなカテゴリーを切り拓いたブランドの歴史と、歴代中古モデルのおすすめモデルをご紹介します。
※本ページにはプロモーションが含まれています
「ゼクシオフォージドアイアン」と「ゼクシオエックスアイアン」
ダンロップから発売されている『XXIO(ゼクシオ)』というブランドは2000年に誕生しています。
以降、レギュラーモデルは2年に1度のペースでNEWモデルの発売を継続していきますが、レギュラーモデルよりもさらに軽量化された『XXIO PRIME(ゼクシオプライム)』というブランドも登場します。
「ゼクシオプライムアイアン」は2003年に最初のモデルが発売されましたが、レギュラーモデルと同じく2年に1度のペースで新作の発売を続けていて、2024年現在まで、ともに続いている怪物ブランドです。
さて、2000年代に、レギュラータイプの「ゼクシオ」と、さらに軽量の「ゼクシオプライム」に、もうひとつ新たなラインナップが加わります。
2006年に「XXIO FORGED(ゼクシオフォージド)アイアン」が発売。レギュラータイプの4代目が発売されていたタイミングです。
レギュラーモデルよりも、やや小ぶりなヘッドサイズと、シャープなフォルム。
ダンロップにはアスリートブランドとしての『SRIXON(スリクソン)』がありましたが、それよりも「やさしい」「打ちやすい」というイメージがすぐに浸透して、たしかな人気を確保します。
2009年には2代目、2010年には3代目が発売されて、このあと2016年発売の6代目まで続きましたから、いかに人気が高かったかがわかります。
そして、レギュラーモデルに負けないくらいの人気の高さに確かな手応えを感じたダンロップは、2019年に新たなブランドネーミングを誕生させます。
『XXIO X-eks-(ゼクシオエックス)』。
メーカーとして「フォージドの後継です」という発表はしていませんでした。
ですが、10年以上もの期間続いた『ゼクシオフォージド』ブランドがなくなり、「似たコンセプト」として発売されたのですから、位置づけとしては一目瞭然です。
そして、今度はアイアンだけでなく、アイテム数もひろがります。
ドライバーとフェアウェイウッドとユーティリティも合わさったフルラインナップとなり、テイストも『ゼクシオフォージド』の後継の味付けとなって統一されていましたから、長年のファンにとっては嬉しいかぎり。
レギュラーモデルの11代目と同時発売でしたが、その後の12代目と13代目のときにも同時発売となり、2024年現在では『ゼクシオエックス』ブランドは3代目が販売されていて、レギュラータイプと同等といってもいいほどの存在感をもつほどになっています。
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「ゼクシオ」よりコンパクト そして「スリクソン」よりもやさしい
ゼクシオのストロングポイントは「やさしさ」「軽量」「振りやすさ」。
ダンロップから発売されているブランドは、アスリートタイプの『スリクソン』とアベレージタイプの『ゼクシオ』。
両者はコンセプトがハッキリとカテゴライズされていましたから、世のゴルファーにとっても選びやすくなっていました。
いちばんわかりやすい目安は「総重量」。
「やさしい↔むずかしい」という違いももちろんありましたが、クラブ総重量をみると「自分はどちらが使いやすいだろうか?」という問いへの答えが明白。
ドライバーでいえば、ゼクシオの総重量はRフレックスシャフトで280g台、軽量級のカテゴリー。
スリクソンはSフレックス装着で300~310g台、重量級のカテゴリー。
年代として50代や60代からのシニア世代のゴルファーにとっては、「軽くて振りやすい=飛距離アップ」というプラスイメージも増幅させてくれることもありましたから、ゼクシオがアベレージタイプの王者として長年君臨することになったいちばんの理由はここにもあるかと思います。
ですが、とくにアイアンというアイテムで「モデルコンセプト」と「クラブ総重量」にフォーカスしてみたとき、ここに世のゴルファーのニーズのわずかなスキ間、ブルーオーシャンがあることがわかります。
「重量級のスペックを振りたいけど≪やさしさ≫も欲しい」というニーズ。
ヘッドスピードが40m/sから40m/s台後半のゴルファー。
もちろんシニア世代に方にもいるかと思いますが、どちらからといえば体力腕力が有り余る年代に多い、「30代から40代のミッド世代」と位置づけできるでしょうか。
ただ、40m/s以上のヘッドスピードがあるからといって、すべてのゴルファーがアスリートタイプを欲するわけではありません。
アイアンならば、スチールシャフトの重さを振りたい。
だけど、スリクソンのアイアンはヘッドサイズもコンパクトだし、操作性重視の造りだから難しさのほうが目立ってしまう。
贅沢な願いをいえば、ゼクシオよりはコンパクトな構えやすいヘッドサイズで、スリクソンよりは大きくてやさしさを感じるアイアンがいい。
今では当たり前となって認識されているニーズですが、当時はまだまだ掘り起こされていなかったカテゴリー。
ここにジャストフィットしたのが『ゼクシオフォージドアイアン』になります。
ゼクシオエックス初代モデルのプロモーションが見事
『ゼクシオ』ときけば、シニアゴルファーに人気のブランド。
事実として、レギュラーモデルのアイアンにはカーボンシャフト装着が似合うし、ヘッド構造も高弾道になりやすい低重心設定でしたから、「軽量だから楽に振れる」「楽に球が上がってくれる」というのがストロングポイント。
しかも、他のメーカーが追いかけても追随を許さぬほどの完成度と高評価でしたから、存在感も圧倒的。
筆者自身、店頭でシニア世代の方から「オススメのモデルは?」と問われたときには、お奨めするいくつかの選択肢のなかには、必ずといっていいほどゼクシオが入っていました。
反面、ミッド世代の方からは「自分がつかうモデル」としての認識が驚くほど低い。
『ゼクシオフォージドアイアン』という存在はたしかにありましたし、「ゼクシオMiyazakiモデル」という少し重めのウッド系も発売されていたことがありました。ですが、確立されたひとつのブランドではないこともあり、ターゲットとなるミッド世代のハートを射抜くほどの存在感にはなり得ませんでした。
そこに、ウッドからアイアンセットまでのフルラインナップで、しかもレギュラーモデルの11代目と同時発売というタイミングで、まったく新しいブランドとして『ゼクシオエックス』を発売します。
異なるブランドなので、プロモーションもレギュラーモデルとは別格。
「若い世代のゴルファーが使うモデル」というインプレッションのプロモーションがされ、デザインもカラーリングもまったく違うテイストに仕上げてきました。
そして、持っている性能も、歴代のゼクシオフォージドアイアンが積み重ねてきた信頼と実績にもとづくクオリティです。
すべてのアイテムが、想像以上の高評価。
まだ数年前なので、筆者も記憶があたらしいところですが、発売直後はあまりの人気っぷりにメーカーの生産が間に合わず、「納期待ち」が多数あったことを覚えています。
「ゼクシオはシニア世代に人気のブランド」というイメージは、大きく変わったと思います。
レギュラーモデルの13代目が発売され、王者の地位はまだまだ健在ですが『ゼクシオエックス』というブランドは完全に独り立ちしました。
外観をみてもわかる通り、ヘッドに≪ゼクシオ(XXIO)≫の文字はありません。ロゴで使用されている≪X≫の一文字はありますが、それだけです。
ひとつのブランドを起ち上げることは、メーカーにとってはチャレンジの意味あいもあったかと思います。
ですが、フルラインナップで3代目まできたことは、間違いなく、世のゴルファーの欲求に合致した証拠だといえるでしょう。
フォージドアイアンとしての独特で極上な打感
初代『ゼクシオフォージドアイアン』がヒットした理由は、ブルーオーシャンとなるカテゴリーを発掘できたことだけではありません。
「独特なフォージドの打感」があったのです。
メーカーの狙い通りだったのか、偶然の産物だったのか、それはわかりません。
ただ、レギュラーモデルのゼクシオがチタンフェースで、打感がそれなりに硬い感触だったこと。そして、「軟鉄鍛造の心地よい打感」こそが、日本人ゴルファーの好みのど真ん中だったこと。
この双方が、軟鉄ボディにチタンフェースを組み合わせて生まれた「独特の(独自の)フォージドの打感」を絶妙に引き立たせました。
筆者も最初に打ったときの驚きは忘れていません。
いまでは、さまざまな素材が開発され、複合素材のヘッドモデルがたくさんありますから、フィーリングのバリエーションは選ぶのに困ってしまうほどのマーケットになっています。
ですが、この頃は打感の種類はまだまだ少数。
昔ながらの軟鉄鍛造か、チタンフェースなどを採用した「飛距離(弾き)重視」の硬い打感か。
ビジュアルやパフォーマンスと同じくらいに打感にこだわりがあるゴルファーの方もたくさんいましたから、筆者自身の驚きを知ってもらいたく、次々に色々な方にオススメしていきました。
そして、もれなく驚きの表情を見させてもらうことができました。
前述したように、性能面としても、これまでになかったカテゴリーです。
すでに≪名器≫の域を超えてしまった怪物ブランド『XXIOゼクシオ』なので、ひとつのモデルをとらえて「名器」とはいえないかもしれません。ですが、2000年以降という括りを設けてもいいならば、初代『ゼクシオフォージドアイアン』は、間違いなく「名器」という称号を与えてもいいモデルかと思います。
歴代モデルからおすすめモデルをご紹介
『ゼクシオフォージド』、そして『ゼクシオエックス』の流れでいいますと、ひとつの特徴としてはレギュラーモデルのゼクシオに通ずるものがあります。
それは「王道ゆえの不変」です。
もちろん、性能面でも、さまざまな面でも進化はしているでしょう。プラスへの方向に進んでいないという意味ではありません。
ただ、「ファンの好みから大きく外す」ということをしていないのです。
かまえたときのデザインやカラーリング。アイアンでいえば、ヘッドサイズやフォルム。
バックフェースのイメージは変えていますが、構えたときの上からの見た目は、各モデルを並べてみても微々たる違いしかありません。
では、歴代のモデルからオススメするときに、何を基準としてみるか。
それは「打感」です。打ったときの感触、フィーリングですから、個々の好みもあるでしょう。ただ、「チタンフェースなのに軟鉄みたいな」というコンセプトのベースがある以上、そこはおさえておきたいストロングポイントかと思います。
その意味では、次の3モデル『ゼクシオフォージドアイアン(初代)』、『ゼクシオフォージドアイアン(6代目)』、『ゼクシオエックス(3代目)』がおすすめモデルになります。
3つめは最新モデルになってしまいますので、新品はもちろん、中古品もまだまだ高額です。
各モデルの装着シャフト別の中古品在庫と価格状況を【ゴルフドゥ公式サイト】でCHECKすることができます。2024年11月時点(参考価格)での最安値も記載していますので、気になるモデルがあれば是非検索してみてください。
①初代ゼクシオフォージドアイアン
2006年発売のモデルです。
まだ、この時期はロフト設定もノーマルに近いですね。5番で26度、PWで46度ですから近年のモデルとはかなりの違いがあります。
発売から15年以上経過しているので、中古市場の在庫も少量です。ですがそれだけにコストパフォーマンスもいいですし、「名器の打感を味わってみたい方には」というオススメになります。
装着シャフト別 中古品の在庫&価格状況
標準装着シャフトとしてラインナップされていたのは2種類です。
最安値:11,000円前後
標準装着のカーボンシャフト『MX1000』。
カーボンシャフトとはいえ、レギュラータイプの『ゼクシオ』と比較すれば少し重めです。
ただ、中古品の在庫は極めて稀少です。気になる方はお早めの検索をオススメします。
最安値:13,000円前後
標準装着されたいたスチールシャフト『NSプロ950GHDST』。
カーボンに比べれば多いですが、それでも在庫は稀少です。
最安値はご覧のとおり、年式が古いこともあり、もはやアイアンセットとしては破格の安値になっています。
②6代目ゼクシオフォージドアイアン
2016年発売のモデルです
こちらではしっかりとストロングロフト設定、5番で24度、PWで44度になってくれています。
年式も比較的新しめなので、在庫も豊富です。
装着シャフト別 中古品の在庫&価格状況
最安値:37,000円前後
標準装着されていたカーボンシャフト『MX-6000』。
シャフト重量はSフレックスで63g、Rフレックスで60gです。
レギュラータイプよりは重い設定ですが、振りやすさを重視するゴルファーにオススメするスペックといっていいでしょう。
最安値:34,000円前後
標準装着のスチールシャフトは『NSプロ930GH DST』。
シャフト重量は、Sフレックスで93g、Rフレックスで89g。
スチールとしては、やや軽量タイプになりますが、こちらの嬉しい点はSWまでのセットがあること。
ウェッジを単品でそろえることなくセッティングが仕上がります。
スチールシャフト装着であれば、8年前に発売されたモデルとは思えないほどに在庫は豊富です。
さすがは≪名器≫、というところですね。
③ゼクシオエックス(3代目)(最新モデル)
2023年12月に発売された現行モデル、このブランドネーミングでは3代目となるモデルです。
ここでおすすめモデルとしてご紹介する理由は、ずばり≪打感≫です。モデルごとに微妙に異なる打感、好みによるところもありますが、3代目は評価が高め。
かつての『XXIO FORGED』ファンからは「もっとも近いのでは」という評価を良く聞くくらいです。
ただ、まだ年式も新しいため、中古品とはいえ、まだまだ高額ですね。
装着シャフト別 中古品の在庫&価格状況
最安値:94,000円前後
標準装着されているカーボンシャフト『Miyazaki AX-3』。
Sフレックスで59g、SRフレックスで58g。
シリーズで大きな変更がない標準カーボンの重量ですが、中古マーケットで多いのがSとSR。
Rフレックスが特注扱いになっているので、メーカーとしても硬めのフレックスを推奨しているのかもしれません。
最安値:85,000円前後
標準装着されているスチールシャフトは『ダイナミックゴールド95』。
フレックスはS200とR300という表記、シャフト重量は両方とも92g。
軽量タイプですが、キックポイントは中手元調子ですから「ダイナミックゴールドらしさ」はあります。
「DGファン」には最高の装着シャフトといえるでしょう。
まとめ
ここまでお伝えしたように、レギュラーモデルとフォージド(エックス)のいちばんの違いは「ヘッドサイズ(フォルム)」と「打感」です。
こればかりは、とくにフィーリングは画像でも言語でもお伝えしきれません。
お近くの中古クラブの店舗さんにいけば、天下のゼクシオシリーズです、レギュラータイプもフォージドも在庫を有している可能性大です。
もし、試し打ちをできるところであれば、是非とも打ち比べてみてください。
お店さんが許してくれるのではあれば、普段あなたが使っているボールを持参して打つことをオススメします。ボールが違えば打感も全然違いますからね。
可能なら、レギュラーモデルの次にフォージドを打ってみてください。
高い確率で「極上」を体感してもらえると思いますよ。
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