「ドライバーからウェッジまでの13本はどういうセッティングがオススメ?」
「フェアウェイウッドやユーティリティとウェッジはどちらの本数を多くした方がいい?」
キャディバッグのなかの14本、パターをのぞけば13本。このセッティングの選び方はスコアアップにダイレクトに影響します。
今回は、人気メーカーのモデルを参考例にして、オススメのセッティングについてお伝えしていきます。ポイントは距離の優先順位と得手不得手の見極めです。

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すべてのシチュエーションに対応できるセッティングはむずかしい?
キャディバッグのなかの14本のセッティングをどうやって構成するか。
はるか昔に設定されたルールとは思いますが、この14本という上限の本数は、じつに絶妙な数字ですよね。
長い距離を担当するフェアウェイウッドやユーティリティ、そして短い距離とグリーン周りのシチュエーションをまかせるウェッジ類。
どんなシチュエーションにも対応すべく、どちらも豊富なバリエーションを準備して、ラウンドで活用したいところです。
ですが、14本という制限があると、そうはさせてくれません。
ひとつの例。
ドライバーの次にフェアウェイウッドを3番5番7番という3本体制にして、次にユーティリティを22度と26度の2本くらいいれて、アイアンはストロングロフトのモデルを6番から。
PWが44度くらいだから、単品ウェッジで48度をいれて、ロブショットまでこなすことを考えて、さらに4度刻みで3本、52度56度60度というようにそろえる。
上も下もスキがないセッティングですが、ここにパターを加えて数えてみれば合計16本。
2本オーバーになってしまいます。
どこかの距離の担当を2本外さなくてはならない。
ここは大事な考えどころですよね。
あなたのヘッドスピード、プレースタイル、得手不得手をふまえて、さまざまな視点から選手選考のようにセッティングをつくっていく必要があります。
「スリクソン」と「ゼクシオ」でセッティングの参考例をご紹介
パターを除いた13本をどのように構成していくか。
さまざまなタイプを展開しているメーカー「ダンロップ」のモデルで参考例をご紹介します。
ヘッドスピードが40m/s以上のゴルファーへの参考例として「スリクソン」のモデルを、ヘッドスピードが40m/s未満のゴルファーへの例として「ゼクシオ」ブランドのモデルをベースとしてみました。
それぞれで3つのセッティングパターン、テーマとするポイントは次の2つ。
①ロングレンジとショートレンジの優先度
②得意アイテムの本数を充実させる
「スリクソン」のセッティング参考例を3つ
まずは下の図「スリクソン①」をご覧ください。

ドライバーは『SRIXON ZX5MkⅡ』、フェアウェイウッドとハイブリッドは『ZXMkⅡ』を、アイアンセットはいちばんのトレンドともなっているストロングロフトの『ZX5MkⅡ』。
そして、ウェッジは同メーカーから発売されているブランド『クリーブランド』から、もっともアスリートタイプともいえる『RTX(ローテックス)6 ZIPCORE』をチョイスしました。
フェアウェイウッドとハイブリッドも組み合わせたスタンダードなセッティングを、といいたいところですが、バランスとしては水色のレンジが豊富となっていて、黄色のレンジが6度刻みなので少なめになっています。
均等に設定しているようで、やや長い距離を優先しているセッティングといえるでしょう。
では、比較の意味で下の図「スリクソン②」をご覧ください。

ハイブリッドの2本をぬいて、最近トレンドになってきているショートウッドの7番を入れました。その分の1本分でウェッジを充実。Pが44度なので、そこから4度刻みで間隔をあけないように設定しています。
長い距離はショートウッドで調整する。
代わりに、短い距離はロフトを小刻みに並べることで、距離のすき間をつくらないようにしたセッティングです。
ウェッジはグリーンまわりのアプローチだけでなく、100ヤード以内のフルショットでも使用するアイテムです。この4度刻みのセッティングであれば、44度から56度のフルショットが担当する距離であれば、コントロールすることなく打てるのがメリットといえるでしょう。
次に下の図「スリクソン③」をご覧ください。

フェアウェイウッドが1本、そしてアイアン型ユーティリティの「ZXMkⅡ」を新たに入れました。
長い距離はフェアウェイウッドとユーティリティの1本ずつで前後の距離を何とか調整する。
逆に、ウェッジで60度までいれることで、グリーン周りの難度の高いアプローチでもロブショットでクリアできるようなイメージのセッティングです。
ロングレンジは5番ウッドとユーティリティしかありませんから、どちらかといえばパワーヒッター向けのセッティングともいえます。
「ゼクシオ」のセッティング参考例を3つ
続きまして、ヘッドスピードが40m/s未満のゴルファーに「ゼクシオ」をベースにした参考例をご紹介します。
下の図「ゼクシオ①」をご覧ください。

すべて「ゼクシオ13」の標準カーボンシャフト装着をイメージしています。
そして、全体のコンセプトとしては、完全なロングレンジ優先。
とくにフェアウェイウッドを4本体制にしていますから、グリーンまで長い距離のシチュエーションに出会ったとしても、「距離」と「高弾道」の双方で威力を発揮してくれるセッティングといえるでしょう。
比較して、「ゼクシオ②」をご覧ください。

フェアウェイウッドとユーティリティの本数を入れ替えたイメージです。この2つのアイテムは、ゴルファーによって得手不得手や好き嫌いがハッキリするところでもあります。
「ハイブリッドのほうが得意」というかたには、フェアウェイウッドは4番1本だけにして、ハイブリッドをフルに4本体制にします。
ハイブリッドの6番(26度)とアイアンの6番(25度)はロフトとしては重複するように思えますが、深いラフからのショットなどではアイアンのほうが利便性が高いため入れるセッティングとしています。
次に「ゼクシオ③」をご覧下さい。

「ゼクシオ13」のアイアンセットの特徴は「ほぼ飛び系」ともいえるロフト設定と、それゆえに生じるPWからSWまでのロフト間隔の開き方でしょう。
PWからAWまでが6度、AWからSWまでは8度もの開きがあります。
そこまでは開きがあっても5度刻みなので、フルショットでの距離の調整がむずかしいともいえてしまうセッティングでもあります。
そこでアイアンセットはPWまで、そこからは単品ウェッジでセッティングしたのが「ゼクシオ③」です。
ただ、「ゼクシオ13」のラージサイズともいえるヘッドでは、コンセプトなヘッドサイズのウェッジとのマッチングのバランスが合いづらいこともふまえて、アイアンは「ゼクシオエックス」をチョイスしました。
レギュラーモデルの「ゼクシオ13」と比較すると、ロフト設定はほぼ同じなのに、やや小ぶりでシャープなヘッドシェイプをしています。
単品ウェッジには、クリーブランドのブランドのなかでもフルキャビティ構造となっていて「やさしさ」の性能もあわせもつ「クリーブランド CVXⅡZIPCORE」をチョイスしています。シャフトの標準ラインナップにカーボンシャフトもあるため、ウッド系からアイアンセットとのシャフトの連係も問題ナシ。
セッティングは得手不得手を見極めることから
ダンロップの現行モデルをベースにして参考例をご紹介しましたが、最新モデルにせよ過去の中古モデルでセッティングするにしても、ロフト設定とコンセプトがまったく同じになることは稀でしょう。
それぞれに異なるメーカーやモデル、年式も違えばストロングポイントも違うモデルたちでセッティングすることのほうが多いと思います。
シャフトの重さやタイプ、モデルごとのコンセプトのマッチングもセッティングの重要なポイントになります。
ですが、その前に「どのアイテムを何本いれるか」というポイントを先に決めておくと、進め方がスムーズになります。
コツは、まず「あなたの得手不得手を見極める」ということから。
例えば短い距離、100ヤード以内、ウェッジのフルショットでまかなえる距離であれば問題ありませんが、50ヤード前後ですと中途半端な距離でもあり、スイング幅での調整が必要です。
このジャンルが得意であれば「長い距離でもグリーンをとらえるためにフェアウェイウッドやハイブリッドを充実する」というセッティングが望ましいでしょう。
逆に、ショートレンジの中途半端な距離が大の苦手、できればフルショットで打てる距離はクラブのロフト設定のままに打ちたい、ということであればまったく逆のセッティングのほうが有効です。
参考例でいえば「スリクソン③」と「ゼクシオ③」がおすすめということになっていきます。
もし、ゴルフ歴が浅い方で、「距離的な意味では得手不得手がまだわからない」ということでしたら、それぞれの①からセッティングしてみてください。
おそらく、よくラウンドするコースの特徴などによって、②にかたむくか、③にかたむくか、傾向が出てくるかと思います。
まとめ
今回は、ダンロップの現行モデルをベースにしてセッティングパターンの例をお伝えしましたが、他のメーカーや中古モデルまで入れれば、セッティングには無数のバリエーションがあります。
今後、定期的にさまざまなセッティングパターンをお伝えしていく予定です。
そちらもお楽しみに。
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