Q:初心者にオススメするテーラーメイドのドライバーはありますか?
この問いにお応えできるドライバーが、テーラーメイドの歴代モデルの中にはたくさんあります。
世界のゴルフメーカーの中でもトップクラスの人気を誇るテーラーメイドですが、とくにドライバーにかんしては世代を問わず人気が高いし、評価も高い。
とはいえ、中古品のマーケットに在庫がある年代を対象とすると、じつにさまざまなタイプのモデルがありますから、購入するときの選び方が大事です。
300ヤード以上飛ばすようなトーナメントプロや、スイングがある程度完成された上級者が使うようなモデルを選んでしまうと、せっかく練習しても上達へのスピード感が落ちてしまいますし、ラウンドでナイスショットを打つ確率がグンと落ちてしまいます。
そこで、本記事でお伝えするポイントは、次の3つ。
①ゴルフを始めたばかりの初心者に推奨するドライバーとはどんな性能のモデル?
②ヘッドスピード(以下HS)が40m/s以上のゴルファーにオススメするドライバー、おすすめのシャフトや特徴は?
③購入するときの中古マーケットの価格、1万円未満(激安!)、1万円台、2万円台のモデルをご紹介
この記事では、テーラーメイドから過去に発売された歴代モデルの中から、中古品のマーケットに在庫があるモデルを対象として、初心者に推奨するモデルについて詳しくお伝えしていきます。
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初心者に推奨するドライバーの特徴
初心者の時期の大きな悩みは「スライス」
ゴルフを始める最初の時期は、アドレスやグリップの握り方、テークバックからトップオブスイングの動き、体重移動などなど、スイングにまつわる全てを覚えていくことになりますが、これが簡単ではありません。
これから経験される方には先にお伝えしておきますが、ひとつ覚えたと思ったら、次のことを覚えているときに、前に覚えたことを忘れていきます。
すべての方が、と言い切れるほどではありませんが、筆者自身が見てきたほとんどの初心者の方が同様の経験をされています。
ですが、仕方がありません。手で球を投げる、足で球を蹴る、という動作ではなく、クラブという1メートル以上ある長さの道具を振って、スマートフォンの画面くらいの大きさのフェースで、直径4センチくらいのゴルフボールを、はるか遠くの100ヤードや200ヤード先の狙った方向に打つのです。
日常生活では全く経験がない作業、そのための基本動作を覚えるのに時間がかかるのは、ある意味で当然です。
筆者のゴルフ歴は35年を超えますが、何も知らずにいきなりクラブをもってナイスショットを打てた人を見たことはありません。
本記事はレッスンの類いではありませんので、スイングの基礎的な動きについてはお伝えできません。
ここでお伝えしたい確かな事実のひとつ。
初心者の時期には、ほとんどの人がスライスというミスで、右に曲がってしまう球筋で悩むということ。
あまりに右への曲がり方がすごいと、そばにいる上級者から「どスライス」という表現をされるかもしれません。
この傾向は、スイングをするときの上半身と下半身の動き方、連動性が関係しています。
正しい動きを覚えていき、コツを覚えてしまうと、自然とスライスの悩みは減っていきます。今度はフックの悩みに移ります。
よくいわれる格言的なもので「スライスを8回、フックを8回経験したら上級者」みたいな言葉があるくらいです。
スライスを軽減してくれる機能「ドローバイアス」
そのため、初心者の時期に推奨するドライバーの性能として、もっとも重要視されるのが、スライスを軽減してくれる機能。専門的な表現では「ドローバイアス」といわれています。
ドライバーのヘッド、体積は460CC(小さいモデルもあります)ですが、素材はチタンやカーボンやアルミニウムが採用されていますが、中は空洞です。
その構造が許してくれる範囲で、ヘッドのどこを重くするか?重心の配分方法で、ヘッドの機能を変えることが可能なのですが、ドローバイアスが強化されているモデルは、ヒール寄り、シャフトに近い箇所に重心をもってきているモデルが多い。
この重心配置だと、ヘッドのターンが促進されます。インパクトの瞬間に球をつかまえる動きをオートマチックにしてくれるのです。
このよういドローバイアスが強化されているタイプは、歴代モデルにも多い。
スライスは初心者の時期だけでなく、中級者になっても悩む方がいますし、ドローバイアスを効果的に活用してフェード球を持ち球とする上級者ゴルファーもいるからです。
「初心者向け」と聞くとマーケットでのモデル数が少ないと思われるかもしれませんが、安心してください、オススメするモデルはたくさんありますよ。
ミスヒットを助けてくれる「寛容性」
もうひとつ、初心者の時期に多いのは「ミスヒット」。
具体的には「フェースの芯を外してヒットしてしまう」というミスです。
ヘッドの機能はクラブフェースの真ん中、芯でヒットしてこそ100%に近い機能が発揮されますが、そうはわかっていても芯でヒットするのは、簡単ではありません。
上下左右、数ミリどころではなく、数センチ単位で芯を外してしまうこともあるくらいです。
そうなると、ヘッドの機能を発揮できない、ドライバーでいうならば、飛距離が落ちてしまう。
横文字では「スイートエリア」とも表現されますが、このエリアを、多少芯を外しても、飛距離を落とさないようにしてくれる性能は、ゴルファーにとってはこの上なくありがたい機能です。
このミスヒットをサポートしてくれる機能は「寛容性」または「許容性」と呼ばれますが、さまざまな工夫、進化したテクノロジーが積み重ねられて、10年前20年前と比較すると、格段にアップしたモデルが多くなっています。
チタンとカーボンで造られた複合構造などで寛容性が向上
2000年前後からドライバーのヘッドに採用される素材としては主流になってきたチタン素材。
さらに2010年以降になりますと、チタンよりも比重の軽いカーボン素材も採用されるようになって、構造上の汎用性が格段に向上しました。
さきほどスライス対策としての「ドローバイアス」でも同様のことをお伝えしましたが、ヘッド内部の重心をどこに持っていくか、これがヘッドの機能を上げることに大きく貢献します。
比重の軽いカーボンが採用され、ヘッド外周部の重量はさらに軽量化されました。
この進化によって、ミスヒットを助けてくれる寛容性は、さらに向上することにつながってくれています。
寛容性は直進性にも直結しますので、初心者用のタイプ、というだけでなく、近年のドライバーではすべてのタイプで重要視されているといってもいいでしょう。
コチラも安心してください。寛容性という機能にフォーカスした場合でも、オススメするドライバーはたくさんありますよ。
HSが40以上のゴルファーにオススメするスペック
ドライバーの選び方の目安はクラブ総重量
ゴルフクラブの重量を語るときには「クラブ総重量」と「シャフト重量」に着目します。
総重量はヘッドとシャフトとグリップとまつわる全てのパーツを合計した重量です。
一方でシャフト重量は、本当にシャフト単体の重さ、グリップやパーツも入れません。
「このクラブはどんなモデルか?」と考えるときには、クラブ総重量を見るのが、いちばんシンプルな目安になるかと思います。
世界のゴルフクラブマーケットすべてを見渡すととんでもない種類のモデルがありますが、日本で発売されているモデルでいえば、もっとも軽い総重量で250g台、重いのは320g台、という重量の幅があります。
今回おすすめするゴルファーのヘッドスピードは40台です。幅がひろくなりますが、初心者の時期なので推奨する総重量も幅を持たせてお伝えしたいと思います。
あくまで目安になりますが、推奨するクラブ総重量は290gから300g前後。
310gを超えると、かなり重い。たかが数グラムの差ですが、手にズシリとくる重さになります。
たいして、290g未満の重さは本当に軽く振れます。
軽く振れるとヘッドスピードが上がり、比例して飛距離も伸びる理屈にはなりますが、振り回せるゆえのデメリットも目立ってしまいます。手先でブンブン振れてしまうので、適正なスイングを覚えにくくなってしまうのです。
のちほどご紹介する歴代モデルからの推奨モデルたちは、総重量が290g前後から300g前後のドライバーたちです。
シャフトを選ぶときのポイントはシャフト名とフレックス
シャフトにも種類がありますし、硬さを示すフレックスという基準もあります。
フレックスは硬いのがS、真ん中がSR、軟らかいのがR。
あくまで、そのシャフトでの基準なので、すべてのシャフトに通じるものではありません。
たとえば、AというシャフトとBというシャフトがあった場合、AのSフレックスとBのSフレックスは同じ硬さではないということです。フレックスのひとつの基礎知識として覚えてくださいね。
シャフトの名称は要チェック
「ヘッドが同じでもシャフトが違えば別物」という格言があるほど。
それくらいシャフトの機能はクラブの性能を左右します。
つまり選び方が大事ということ。購入するときは、必ずシャフト名称はチェックしましょうね。
今回ご紹介するおすすめモデルは、標準装着されている純正シャフトとカスタムシャフトの両方をお伝えします。
純正シャフトはシャフトメーカーとクラブメーカーが提携して造ったシャフトですが、販売量も中古マーケットの在庫量も多くなりますし、中古品の価格も安価になります。
たいして、カスタムシャフトはシャフトメーカーが発売しているシャフトで、機能もタイプも個性が明確。上級者になると同じカスタムシャフトをずっと使用するゴルファーもいるくらいです。
多少年式が古くても、純正シャフトと比較すると、価格が高くなります。
中古マーケットの価格別おすすめモデル
1万円未満で購入できるドライバー≫ M2(2016)
1万円未満で購入できるおすすめドライバーは『M2』。2016年に発売された初代モデルです。「M」はマルチマテリアルの略です。すなわち「複合構造」をあらわしています。
チタンとカーボンの合わせ技、ヘッドのクラウン部分のほとんどをカーボンにすることで、余剰重量ができ、重心を適正配分することが可能に、というテクノロジー。
同時期には『M1』と『M2』が発売され、ともに初代と2代目が発売されていますが、今作初代モデルは、ついに中古マーケットに1万円未満の品が出現するようになりました。
おすすめするロフトは9.5度か10.5度。比較的、球が上がりやすいモデルでもあるので、9.5度を推奨します。フレックスはSがよいでしょう、中古マーケットの在庫量も多めになっています。
が装着された
1万円未満の品
1万円台で購入できるドライバー①≫ M2(2017)
1万円台で購入できるおすすめドライバーのひとつめは『M2 2017モデル』。
2017年に発売された『M2』の2代目モデルです。純正シャフトは『TM1-217』。
初代の評価が高かったのですが、2代目は「ドローバイアス」と「寛容性」という点でさらにパワーアップしている感があります。
とくにフェース面積、かなり広くなったので「多少芯を外しても」という安心感がビジュアルで伝わってくるくらいです。
年式が初代に比べて1年新しいだけですが、中古マーケットの在庫数はじつに豊富です。
純正シャフト装着、1万円台の品はたくさんありますよ!
が装着された
1万円台の品
1万円台で購入できるドライバー②≫ M4
1万円台で購入できるふたつめのおすすめモデルは『M4』。2018年に発売されたモデルです。
このモデルから搭載された新しいテクノロジー「ツイストフェース」。
シンプルに表現すると直進性が向上されているのですが、この威力もすごい。
翌年発売される『M6』のシリーズでは、さらに驚異的な飛距離アップのテクノロジー「スピードインジェクション」が搭載されます。そのため、この年に発売された『M4』が色褪せてしまった感がありますが、なんのその、こちらもオススメできるモデルです。
ロフトは9.5度も10.5度もオススメです、どちらも強弾道が期待できます。
9.5度のSフレックス、または10.5度のSRフレックスがおすすめかと思います。
が装着された
1万円台の品
1万円台で購入できるドライバー③≫ M6
1万円台で購入できるおすすめドライバーの3つ目は『M6』。2019年に発売されたモデルです。
2022年に「カーボンウッド」というドライバーのフェースにカーボンを採用するテクノロジーが出現するまでは、圧倒的な存在感を示していたテクノロジー「スピードインジェクション」。
飛距離アップに直結する反発係数をいったんルール違反の数値までに高めておいて、注射のようなものでジェルを注入して、ルール内ギリギリの反発係数にして、全数チェックして出荷するというシステム。
聞いただけでも、限界まで飛距離を追求してくれていることがわかります。
が装着された
1万円台の品
2万円台で購入できるドライバー≫ SIMMAX-D
2万円台で購入できるおすすめドライバーは『SIMMAX-D』。2020年に発売されたモデルです。
モデルネーミングにある「D」のひと文字。「ドローバイアス」を表している文字として認識していいでしょう。
同時期発売のシリーズとしては3タイプがラインナップされていますので、モデル名でタイプの特徴がわかります。
が装着された
2万円台の品
まとめ
テーラーメイドは、ドライバーとフェアウェイウッドのジャンルで王道を進んでいる感が強い。
アイアンやウェッジで評価が低いわけではありません。事実、タイガー・ウッズがテーラーメイドを契約した以降、人気も評価も高く、中古マーケットでも高値がついているほどです。
ですが、やはり目立つのはドライバー。
海外メーカーでいえば、キャロウェイやタイトリスト、そしてこの数年好調なPING。
多数の人気メーカーがひしめく業界、これだけ競合が激しいジャンルにあって、ハズレや駄作がまったくないメーカーというのも、本当にめずらしいかと思います。
今回ご紹介したなかでは、とくに在庫が豊富な『M4』と『M6』、ぜひ検索してみてくださいね。
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