おすすめシャフト『TOUR-AD』分布図をもとに徹底比較!最新モデルから中古モデルまで合う人や特徴をお伝え

クラブの知識
202212192

「グラファイトデザインの『TOUR-AD(ツアーAD)』シャフトを使ってみたい オススメのモデルは?」

「中古モデルで『TOUR-AD』が装着されている品があるけど、どんなシャフトなのかわからない」

シャフトメーカーはたくさんありますが、世界でも日本でも、トーナメントプロからもアマチュアからも、長年にわたり絶大な人気を誇るグラファイトデザイン社の「TOUR-AD」シリーズ。

公式サイトに記載されている現行モデルは、ウッド(ドライバーやフェアウェイウッド)用として10種類のモデルがラインナップされています。

「新しいほど性能が優れている」という面もたしかにあります。ですが、それ以上に大切なのは、あなたのスイングとの相性、いかに気持ちよく振れるか、ポテンシャルを引き出してくれるかというマッチングです。

今回は、シャフトメーカーとして世界でもトップクラスの人気を誇るグラファイトデザイン社の「TOUR-AD」シリーズについてお伝えしていきます。

※本ページにはプロモーションが含まれています

「TOUR-AD」を使ってみたい➡でも10種類もあるし中古はもっとある➡どれを選べばいいのか?

まずは下の図をご覧ください。

参照 グラファイトデザイン公式サイト

現行モデルとして10種類あります。

「現行」という表現をつかうのには理由があります。

ここに記載されているシャフトは、メーカーが「カスタムオーダーの対象として現在も販売していますよ」というモデルたちなのです。

ですが、すでに販売を終えたシャフトモデルたちもあり、そして、中古モデルにそれが装着されている品がたくさんあるのです。

すなわち、NEWモデルを新品でオーダーする場合には、対象は10種類。

「中古モデルで購入してそろえる」という場合には、もっとたくさんのシャフトを対象として、選ぶ作業をすることになるというわけです。

「どれも同じTOUR-ADだし、そんなに変わらないのでは?」と思われる方もいるかもしれません。

結論からいいますと、性質はまったく違います。もし、これを読んでいるあなたがその認識をおもちでしたら、これを機会にぜひとも覚えておいていただきたいと思います。

10種類以上あれば、しなり方やタイプが近いモデルがあるのはたしかですが、「どれを選んでも一緒」ということはありません。

「シャフトのしなりとか性質がわかるなんて、プロや上級者だけなのでは?」

というお言葉をきくこともあります。たしかに、それぞれのフィーリングを明確に表現できるのは、プロや専門家、もしくは相当な上級者にかぎられるでしょう。

ですが、振ってみて、打ってみると、手に伝わってくる感触も、打ち出した球筋の結果にも、かならず違いがあることに気付かされます。

「違いがあるのはわかった ではどのモデルがどのようなしなり方をするのか」

これが今回のメインテーマです。

ここからは、それぞれのモデルについて、ご説明していきます。

「TOUR-AD」現行モデルの一覧から傾向をご説明

TOUR-ADはどんなタイプのシャフト?

各モデルのご説明の前に、全体ラインナップからTOUR-ADシャフトの全体的なテイストとタイプの傾向を見ていきたいと思います。

先ほどの図、並びとしては、年式が上のほうがあたらしいモデルといっていいでしょう。右欄の特徴は公式サイトに記載されている表現です。

この一覧をみて一番に思うのは、やはりTOUR-ADシリーズには「中調子が多い」ということ。中という文字の他に、一文字多いのは、3タイプだけ。

あとはすべて中調子、クセがなくオールラウンドに近いタイプが多いというイメージが強いのです。

シャフト重量の幅がひろくなってきました

そしてもう一点、最新モデルから「80g台が消えた」ということです。

この重さは、完全にハードヒッターむけの重量帯、ヘッドスピードが50m/s以上のゴルファーが使用するようなタイプでしたが、素材と製法の進化で「軽い=柔らかい、重い=硬い」という図式から、「軽くても剛性がある」シャフトができるようになってきたので、超がつくハードヒッターが80g台を使わなくても良くなってきたことが傾向としてみてとれます。

逆に、軽量タイプが充実してきました。

「カスタムオーダーはハードヒッターや上級者がするもの」という概念は昔のことといっていいでしょう。2010年代から流れができてきた感がありますが、NEWモデルのカスタムオーダーに50g台のシャフトがラインナップされることが多くなってきました。

明らかな低スピン設定のアスリートタイプのドライバー以外であれば、中古市場にあるモデルに50g台のカスタムシャフト装着の品は驚くほどの量があります。

ヘッドスピードが50m/s近いハードヒッターだけでなく、40m/s前後のかたや、30m/s台のかたでも相乗効果を狙える重さのシャフトモデルが出てきているのです。

「TOUR-ADシャフト」現行モデルのタイプ別分布図で比較

下の図をご覧ください。全体的に中調子が多くはなっていますが、それでも特徴には違いがあります。

参照 グラファイトデザイン

あくまでTOUR-ADシリーズにかぎって、という比較になりますが、それを弾道や球筋で表現した場合の図とみてください。

こうして見ると、わずかな違いがありつつも、「タイプが近いモデルがある」というのがわかります。

中央付近にある3つのモデル(PT・TP・IZ・HD)がもっともスタンダードなタイプ。

左上に位置する2つのモデル(CQ・VR)がしなり戻りが良く高弾道を打ちやすいタイプ。

右半分では、全体的に剛性が高めではありますが、スタンダードな2つ(DI・UB)とよりハードな2つ(VF・XC)というカテゴライズができます。

それぞれに特徴はありますが、ばらけ過ぎても選択肢が多すぎて困ってしまいますので、ここからはある程度のカテゴライズを基にしてご説明していきたいと思います。

「TOUR-AD」シャフト タイプ別にご紹介

TOUR-AD TP・PT・HD

TOUR-ADらしいスタンダードなタイプ

まずはスタンダードなタイプからご紹介です。

登場してからの年数もながく、「TOUR-AD」愛用者からの人気が高いモデルでもあります。

雑誌などで「ツアープロの使用シャフト」という特集が組まれているときにご覧いただければと思いますが、「PT」と「TP」は特に男子プロに使用者がたくさんいます。

ヘッドはNEWモデルに変えても、シャフトが新しいタイプが出ても変えない。

シャフトメーカーとしてはNEWモデルを使ってほしいところでしょうが、それくらいにシャフトの性能とフィーリングの存在感が大きいということでしょう。

「PT」と「TP」の2モデル、「これからTOUR-ADシリーズを知る方には一度使ってみてほしい」というモデルたちではあります。

ただ、新作でカスタムオーダーをする場合ならば可能なのですが、中古モデルだとやや年式が前のモデルに限定されてしまいますので、そんなかたには「HD」をオススメとさせてもらいます。

どんなゴルファーにオススメ?

まだ「TOUR-AD」」シリーズを使ってことがなく「最初はオーソドックスなタイプから」というゴルファーにオススメするカテゴリーです。

ただ、中古市場の在庫をみると、「PT」はかなり少なめなので、選択肢は「TP」か「HD」になるでしょう。

50g台が装着されると、クラブ総重量が290g台から300g台になるので、おすすめするゴルファーのヘッドスピードの参考対象という意味では、40m/s前後のかたから45m/sくらいのかたまで幅がひろくなります。

ただ、50g台は各メーカーのドライバーで豊富にありますが、40g台となるとごくわずかという状況です。

TOUR-AD CQ・VR・MJ・DJ

しなり戻りのよさで「つかまり性能」との相乗効果を期待できるモデル

次に分布図では、左上に属するモデルたちです。

「VR」の調子は「中調子」という表示になっていますが、分類としては先中に近い「しなり系」といっていいでしょう。

補足情報になりますが、この10年くらいの期間、このタイプの先調子や先中調子の、いわゆる「走り系」はフジクラ社の「Speeder(スピーダー)」シリーズが全盛期となっていて、独壇場といっても言い過ぎではないほどでした。

「VR」もTOUR-ADシリーズでは久々に登場した「心地よいしなり」をもつモデルでしたが、いかんせんスピーダーの存在感には敵わず。

継続して、女子プロの使用者が多いことも最大のプロモーションになっているでしょう。

ブランドネーミングが「Speeder EVOLUTION」」から「Speeder NX」へ移行しても人気は衰えるどころか、ますます絶好調になっている状況です。

ですが、このカテゴリーに登場したTOUR-ADのNEWシャフト「CQ」が男子プロを中心に高評価、使用者が急増したことをきっかけにやや状況が変わってきました。

「つかまる」「飛び」というキーワードは、TOUR-ADシリーズを語るときにはあまり使われなかった表現でしたが、CQの登場は「TOUR-ADファン」にとっては嬉しいかぎり。

ドライバーモデルでは、テーラーメイドの「STEALTH2」やキャロウェイの「PARADYM」がヒットした年式ですが、スピーダーシリーズに負けないくらいの人気シャフトとなっています。

過去モデルに装着されていた高評価モデル MJ・DJ

ブラックとイエローのカラーリングの「MJ」、レッドとホワイトのカラーリングの「DJ」。

ともに現行モデル扱いではなくなったモデルですが、このカテゴリーで高い人気を博していたシャフトです。

年式はかなり前のモデルになります。

「DJ」は2010年前後に発売されたモデルに、「MJ」は2014~2015年に発売されたモデルに装着されています。

どんなゴルファーにオススメ?

分布図記載のとおり、「高弾道」と「つかまり」が特徴となっていますから、「スライスを軽減したい」「つかまった球筋のドローボールを打ちたい」というゴルファーにオススメするタイプになります。

とくに、近年ではテクノロジーの進化でドローバイアスがきいたモデルがたくさん出てきていますので、そのタイプとの組み合わせでは、かなりの相乗効果が期待できます。

TOUR-AD XC・UB・DI・BB

コントロール性能を追求した「元調子系」シャフト

松山英樹プロが長年使用していることで、TOUR-ADを知る人には特別なモデルとなっている「DI」。

オレンジを基調にしたカラーリングは、もはや名器のようなイメージではあります。

ですが、ここまでお伝えしているとおり、シャフトの性能は優劣よりもフィーリングのマッチングが最優先です。

すべてのゴルファーから絶賛されるわけではありませんし、もっといえば「暴れないシャフト」の代表作のような位置づけでもあるので、使い手を選ぶ意味も色濃いモデルともいえるでしょう。

カラーリングはまったく違いますが、「XC」もほぼ同じようなテイスト。

2020年前後に発売されたドライバーモデルでカスタムオーダーされるときには、「年式が新しい」ということもあり、こちらのほうが多くなっていました。

メーカー間の競争でいえば、このカテゴリーでもフジクラ社の「BENTUS(ベンタス)」の人気が圧倒的になっていて、天下のTOUR-ADも後塵を拝していました。

そこに、最新モデルとして「VF」が登場します。

国内では中島啓太プロ、海外ではタイガー・ウッズが装着したこともあり、話題の大きさには相当なものもあるので、こちらのカテゴリーでも巻き返しが期待されるところです。

過去モデルに装着されていた高評価モデル「BB」

ホワイトとブルーのカラーリングの「BB」。2011年~2012年に発売されたモデルに装着されています。この頃は「中調子のスタンダードなフィーリングこそがTOUR-AD」という時期でしたから、中古市場の在庫本数も少量。ですが、実はこのカテゴリーでの評価は高かったモデルです。

どんなゴルファーにオススメ?

こちらのカテゴリーはツアープロから高評価を得ているタイプでもあり、操作性をもとめるゴルファーが使うイメージがあります。

ですが、「暴れない」とか「深く分厚い」というキーワードが記載されているくらいですから、「ドライバーはショットが乱れることが多くて」というお悩みをおもちのゴルファーにもオススメできるタイプともいえますね。

カテゴリーとしても、他社メーカーの「BENTUS(ベンタス)」や「TENSEI」などの「手元調子」「元調子」系を使っている方には、ぜひともオススメしたいタイプです。

まとめ

NEWモデルでは、「VF」と「CQ」。中古市場から検索するときも、シャフト別の案内が豊富で探し出しやすくなってくれています。

くり返しになりますが、「カスタムシャフトを使ってみよう」というときに大切なのは、あなたに合ったフィーリングを探し出すことです。

今回ご説明した3タイプ、中古でもいいので比較の試し打ちをしてみてください。

きっと違いを感じると思いますし、どれかに「心地よさ」を得られるはずです。

むずかしい表現は必要ありません、意外に「なんかイイ感じ」というくらいがマッチングシャフトとの出会いだったりもします。

とにかく、いろいろと試すこと、動くこと、ぜひチャレンジしてみてください。

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