グリーンを狙うとき、ピンポジションが池越えのシチュエーション、またはバンカー超えのシチュエーション
トーナメントの最終日などを観戦しているときは見応えがありますが、自分がプレーしているときに出会うと、一種独特なプレッシャーがありますよね。
このシチュエーション、安全にセンター狙いでいくのか、思い切ってピンを狙って攻めるのか。
上手くいかなかったときのリスクは1打でおさまらず2打や3打のマイナスになってしまう可能性がありますが、上手くいったときのリターンには、スコアに直結するだけではなく、とてつもない達成感と満足感がついてきます。
チャレンジする価値はありますよね。
ただ、大胆かつ冷静に。大胆な攻めの気持ちをもちつつ、冷静にマネジメントを考えることで、より確率は高まります。
本記事は、レッスンの類ではありませんが、筆者の経験と先輩方から教えてもらってきた教訓の中から、あなたのスコアアップに役立つ(かもしれない)情報をお伝えします。
今回のテーマは、「リスクのあるピンポジションへのチャレンジ 確定要素と不確定要素」です。
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■ハイリスクへのチャレンジには ハイレベルのプレッシャーがかかります
安全な広いスペースへリスクの少ないショットをするときには、少ないプレッシャーで挑むことができます。
ミスをしても極端なトラブルにならない、という安心感がありますからね。
それだけで自然体のリラックスしたショットの率を上げてくれます。
よくトーナメントなどでみかけるシーン。
グリーンの端にピンが切られていても、安全にセンターを狙って打っている選手がいます。
「センターを狙ってそこに落とせるならば、ピンを狙ってもよいのでは?」と思われるかもしれませんが、プレッシャーの度合いがまるで違います。
リスクのあるショットの場合は「少しでもミスをしたら…」というプレッシャーがかかり、その分リラックスの反対側にいくことになり、極度にナイスショットの確率が減少します。
池やバンカーなどは、あらゆるシチュエーションの中でも、トラブルの質が一段と高い。
リスクの質が高ければ高いほど、プレッシャーは増大しまうのです。
マネジメントを構成する要素を考える 『確定要素』
「プレッシャーを楽しむ」という言葉もあります。
心地よい緊張感は、ある意味でなかなか味わえないものでもあり、上手くいったときの達成感が強ければ強いほど、高揚感がともなうこともまた事実であり、ゴルフの醍醐味でもあります。
ただ、チャレンジする気持ちは大事ですが、最優先に考えるべきはスコアです。
いくら勇猛果敢に難しいピンポジションを攻めても、上手くいかなければ大たたきにつながることになりますし、先にお伝えしたように冷静なマネジメントも必要です。
ショットの成否を確率で考えるとするならば、大げさな表現をするならば、そのシチュエーションを分析する情報収集が大切になってきます。
その意味では「確定している情報」は、より確率を上げてくれます。
ピンまでの距離、ボールのライ、コースレイアウトなどが確定している情報ですね。
プレッシャーはどうでしょうか。「自分との戦い」なので、個々の違いはあるかと思いますが、筆者の意見としては確定要素にいれてよいかと思います。
確率をあげることよりも リスク回避を優先する『不確定要素』
さて、たくさんの情報の中には、確定できないものもあります。
最たる要素は、自然ですね。
代表的な例は、風の強さと向き。
「完全な無風」と断定できる日であれば確定情報に分類されますが、なかなかお目にかかれないかと思います。
対峙しているそのホールのコースレイアウトにもよりますが、風の向きや強さを絶対と言い切れない場面もよくあります。
特に、山岳コースや林間コース。
自分が立っているところで感じる風と、木の上を吹いている風が違うことも多々ありますし、時にはまったく違う向きに吹いていることさえあります。
ピンフラッグの動きも確定の要素ではありません。
少なくとも木の高さよりも上に飛んだ球は、その時点で不確定要素に分類されてしまうのです。
他にもあります。
ラフからのフライヤー。
ショットのインパクトで、フェースとボールの間に芝が絡んでしまうフライヤーは、意図する距離よりも飛んでしまう現象ですが、これもなかなか読みきれません。
厄介なのは、そんなにフライヤーがかからず、意外に飛んでくれない時もある、ということです。
今回のテーマになっている「池越えやバンカー越え」というシチュエーションでは、飛び過ぎてしまう分には奥に外れることになるので、その意味でのハイリスクにはつながりませんが、せっかく攻めるのにリターンへの期待が減ってしまうという意味では、不確定要素とみてよいかと思います。
ちょっと挑戦してみたい『不確定要素』
これは、不確定要素というよりは、テクニカルな意味での挑戦の要素も含まれるかもしれません。
「アイアンの番手間の距離」
8番で140ヤード、9番で130ヤード、という番手の距離を設定しているゴルファーのケースで考えてみましょう。
ピンまでが130ヤードジャストでしたら、確定要素になります。あとは自分のベストなショットをすればベストな結果がついてきます。
これが、135ヤードだった場合。
9番で強めか、8番で軽くか、というショットプランのチョイスになります。
しっかり強めに打つことも、スタンダードよりも軽めに打つことも、日頃練習場で積極的に取り組んでいなければ、イレギュラーなスイングになりますし、これが意外と簡単ではありません。
「届かなければミスだし、大きめのクラブで軽めに」という選択をしても、「軽めに打ち過ぎると手前の池だし…」と要素は、また別物のプレッシャーを生んでしまいます。
プレッシャーの重ね合わせは、もはや楽しめる程度ではありません。
どちらの選択肢をとるにせよ、リラックスとは程遠い心理状態になってしまうのはおわかりいただけるかと思います。
ただ、前述のとおり、日頃の取り組み、によるところでもあります。
「0.5番手の距離の打ち分け」と表現すると、かなり難易度が高くイメージされてしまいますが、実際のラウンドでは、池越えやバンカー越え以外のシチュエーションも含めると、結構出会うことが多いのも確かなのです。
「リターンの確率を上げる」ということと同時に、「自分自身のレベルを知る」というテクニカルな意味合いもあるので、ちょっと挑戦してみる価値はアリ、かもしれませんね。
まとめ
マネジメントを考えるときの情報は他にもあります。
傾斜があれば、得手不得手もあるでしょうし、その情報は少なからずショットの成否の確率に影響します。
それと、ピンポジションと持ち球の関連性もあります。
池越えやバンカー越えという要素の他に、ピンポジションがグリーンの右端なのか左端なのか。
持ち球がドローかフェードか、イメージの仕方が断然違いますので、攻めと守りの判断に大きな差が生じてきます。
その他にも、場面はさまざま、細かく挙げていけば、必要とする情報は多岐にわたります。
情報収集とマネジメントの判断、そしてショットとスイングへの集中。
これだけの作業があるのに、意外とかけられる時間は少ない。
スムーズにいくコツは、打った直後から次のショットのことを考え始めることです。スピード感とマネジメントの質が断然変わりますよ。
ボールに向かって歩きながら、情報収集も同時進行してしまうのです。本当にテキパキいけると思いますよ、よろしければ試してみてください。
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